【音盤的日々397】JANOS STARKER / チェロ小品集
2018年 01月 28日
ずいぶん前に買ったものだ。シュタルケルを生で聴いたことがあって、その余韻が残っていて買ったような記憶がある。安い席で、3階の端っこの、天井桟敷のような席だったが、十分に鑑賞の気分に浸れた。
ぼくはどうも大編成の音楽よりも、こういった小さな編成の音楽の方が好きなようだ。クラシックではオーケストラを聴くより、カルテットやデュオなんかを聴くことの方が多い。特にチェロとギターが好きだ。
シュタルケルという人は何となく地味な印象だが、その日もわりと渋い選曲だった。アンコールで弾いたコダーイだったか何だったかの渋い曲がすごくよかったのを覚えている。もっとも、クラシックをよく知る人には案外定番なのかもしれない。
このCDも、買った時は渋すぎる感じがした。この種の小品集に入っている「白鳥」だとか「トロイメライ」だとかは並んでない。ドビュッシーの「亜麻色」ぐらいかな。ヘンデルの「シチリアーノ」から始まる空気感が、室温10度に満たない朝の部屋によく馴染む。
この人の編曲が多いから、自分で開拓したチェロのレパートリーとして大切に弾いてきたのだろう。
今では当たり前のデジタル録音の先駆けの、DENONのPCM録音シリーズ。変な音作りはなく、自然に音楽に浸れる。
by pororompa | 2018-01-28 12:00 | 音盤的日々 | Comments(0)