【音盤的日々 274】 THE CARPENTERS / 22 HITS OF THE CARPENTERS
2011年 01月 23日
思えば先週の休日は作品集の仕上げにかかりっきりだった。心は充実して楽しかったけれど、体は仕事をしていたようなものだったのだろう。サッカーのアジア・カップも佳境に入っていた。負けたら終わりの状況で夜中までハラハラの展開は、楽しくはあるけれど疲れる。
尋ねてきた甥っ子が、こういう歌の題を探していると言って口ずさんだのは、「Sing」のイントロだった。「それなら持ってるよ」ということで、すぐに棚から取り出したのが、このカーペンターズのベスト盤である。
「これ、'70年代の曲ですよね」という。「そうだよ。君、何年うまれだっけ?」と聞けば、「’92年です」というので、「どうしてこの歌が浮かんだの?」と聞いてみた。古いゲームの中でBGMで出てきたらしい。
この盤はベスト盤にしては曲の並びが少し変わっていると前から思っていた。1曲目が地味だし、地味目の曲がいきなり続く。「イエスタデイ・ワンス・モア」を聴こうとしたら最後まで待たなければならない。聞き覚えのなかった1曲目は「青春の輝き」という曲で、その頃はやっていたテレビ・ドラマに使われていたらしい。
カーペンターズに感動したことはない。若い頃は、破綻のないその完璧さが退屈だった。でもやはりうまい。この、音楽的なうまさというのは、時代を越えて耳の中に直で入り込んでくる。娘や息子が、「何と歌のうまい人」かと驚いたものだ。
今日のような、軽い抑鬱状態で安らぎを求めているような日曜日には、しっくりきた。何だかんだ言っても、この完成度はやっぱりすごい。
by pororompa | 2011-01-23 15:10 | 音盤的日々 | Comments(0)