【音盤的日々 266】 グリュミオー / ツィゴイネルワイゼン~ヴァイオリン小品集
2010年 09月 05日
これは、ブック・オフ清武店で何枚か漁ってきた廉価盤の一つ。セット物のばら売りのようだ。グリュミオーの小品集というので興味を惹かれたのだが、帰りの車の中で1曲目の「ツィゴイネルワイゼン」を聴いてぶっ飛んだ。説得力というのかなあ。聞き流しを許さないような演奏というのは確かにある。
これは五つ星間違いなし、しかも16曲1時間入っている、音もいいし思わぬ掘り出し物だと思った。ところが3曲目のクライスラー編曲の「モーツァルトのロンドK.250」というのが、長いだけであまりおもしろくない。4曲目の「トロイメライ」もあっさりしずぎているかなと思いながらその日は帰ってきた。
今日「ユモレスク」から後半を聴いてみたが、やはりいいわ。「ユモレスク」聴くと、貧しい田舎の小学校の木造校舎とジャム付き食パンの給食を思い出す。終わりの方で、「シューベルトのセレナーデ」とか、「アルベニスのタンゴ」とか俗な曲をやってくれるが、これがまた最高。とろけるような美音が、何とも言えず素晴らしいね。そしてこのピアノの伴奏の人がまた、柔らかい絶妙な音色でバイオリンを引き立てる。曲順が惜しいけど、演奏そのものが別格。エアコン効かせてこの楽の音に浸っていると、一足先に秋を感じてしまう。
by pororompa | 2010-09-05 19:05 | 音盤的日々 | Comments(0)