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semスキン用のアイコン01 【音盤的日々 240】 BILL EVANS / THE SECOND TRIO semスキン用のアイコン02

  

2009年 10月 10日

【音盤的日々 240】 BILL EVANS / THE SECOND TRIO_e0006692_132960.jpg 仕事も一段落し、久々の休みらしい休みだ。気候も絶好で、ジャズ日和。いや、朝晩は少し寒いぐらいだ。もう少し中間があってもいい。25度前後の。いきなりドーンと寒さの季節が来るんだろうなあ。

 ジャズ日和には、とっておきを聴こう。これはエバンス好きにも多分あまりなじみのないジャケットとタイトルだろうが、LP2枚組で、中身は「Moon Beams」と「How My Heart Sings!」である。若い頃に買った物だ。タイトルの「THE SECOND」が重く響く。「ファースト」とはもちろん「あの」トリオだからである。

 「Moon Beams」と「How My Heart Sings!」はCDも含めてぼくは持っていない。エバンス・ファンは知っているだろうが、その2枚は同じセッションを「バラード集」と「アップテンポ集」にそれぞれ分けたものだ。それに対してこの2枚組は、1枚目が1962年の5月、2枚目が6月の録音をそれぞれ収めている。

 オリジナルの「Moon Beams」と「How My Heart Sings!」はどんな感じだろうと思って、ぼくはこのLPから曲順を入れ替えてCD-Rを作り、聴いてみたことがある。でもよくなかった。「バラード集」というものをぼくは否定しないけれど、聴きだれないようにするには何か編集の難しさがあると思う。やはりバラードとアップテンポは、互いに引き立て合う関係にある。もし、CDで2枚お持ちの方は、次のように、この「THE SECOND TRIO」の並びで聴いてみてほしい。オリジナルに慣れ親しんだ方でも、新鮮に聴けると思う。

1. How My Heart Sings
2. Summertime
3. If You Could See Me Now
4. Walking Up
5. Very Early
6. Show-Type Tune
7. Re: Person I Knew
8. 34 Skidoo
9. Polka Dots and Moonbeams
10. I Should Care
11. I Fall in Love Too Easily
12. Ev'rything I Love
13. In Love in Vain
14. Stairway to the Stars
15. In Your Own Sweet Way
16. It Might as Well Be Spring

 全部は入らないかも知れない。だが1曲抜くとなると、選ぶのに困る演奏だ。演奏のレベルは第1級で、「ファースト・トリオ」に引けを取るものではないとぼくは思う。1962年と言えば、エバンスがラファロの死から立ち直ろうとした時期で、「アンダーカレント」につづいてこのトリオが録音されている。言わばエバンスのピークの時期であり、違う編集だったら、もっと高く評価されていたに違いない。「Moon Beams」など、ジャケットも品がない。このLPのジャケットも酷いけどね。でも演奏はとにかく素晴らしい。「Polka Dots and Moonbeams」から始まる後半が、特に凄い。

 このマイルストーンのシリーズは、オリン・キープニューズが直に編集したもので、この他にも前にも書いたがビレッジ・バンガードのライブや、モンクの作品なども持っている。どれも中にはキープニューズ自身が書いた長文のライナーがある。興味深いのだが、読もうとしてもいつも途中でめげてしまう。英語がもっと得意だったらなあと思う。
【音盤的日々 240】 BILL EVANS / THE SECOND TRIO_e0006692_144282.gif

by pororompa | 2009-10-10 14:04 | 音盤的日々 | Comments(0)