ぽろろんぱーぶろぐ

pororompa.exblog.jp

ブログトップ | ログイン

semスキン用のアイコン01 カテゴリ:たまには映画を( 5 ) semスキン用のアイコン02

  

semスキン用のアイコン01 第17捕虜収容所 semスキン用のアイコン02

  

2007年 07月 15日

e0006692_17525780.jpg 若い頃観て、すごく面白かったという記憶がある。30になる前ぐらいだったかな。とにかくずいぶん昔だ。レンタル・ビデオで借りたものだと思う。その映画のDVDを、20年後に安さに釣られて買った。

 レンタル・ビデオ屋も、最近はとんと行かなくなった。返すのが面倒だ。まあしかし、もっと映画好きだったら今もお世話になっていただろうと思う。

 そのレンタル料と同じぐらいの値段でDVDが売られている。あやしいコピー作品なのだろうが、よく見ると相当古いものばっかりなので、著作権が切れていたりして一応合法なのかなと思う。ぼくは古い作品でもモノクロでも一向に気にならないし、映画ファンと言うほどでもないから観てない作品も多いので、この値段で返しに行かなくてもいいなら魅力的だ。映画の文庫本みたいなものか。

 と言っても音楽と違って、映画は何度も観るものではない。観る人もいるのだろうが、ぼくは観ない。ストーリーが分かってしまうと、もう観るのはきつい。ビデオで置いていたもので何度も観たのは、チャップリンだけである。だからぼくはCDはたくさん持っているけれど、映画のビデオやDVDはあまり持ってはいない。まあしかし20年もたてば中身も忘れているだろうし、この安さだ。そう思って買ってみた。

 若い頃この映画を観て思ったのは、重そうな題材を何と面白く、楽しませ、笑わせながら語っていくか、ということである。今回観直して、いささかふざけ過ぎではないか、これはコメディ映画だったのか思ったぐらいだ。そうした中で謎解きでぐんぐん惹き付け、悪役のナチのスパイをちゃんとやっつけ、スカッとした気分でENDマークまで連れて行ってくれる。この語り口は素晴らしくうまい。脱走ものなら「大脱走」という有名な映画があるが、ぼくはこちらの方が数倍好きだ。

 監督はビリー・ワイルダー。「アパートの鍵貸します」で笑わせ、泣かせてくれたあの監督だ。調べてみるとこの人は、母と祖母をアウシュビッツで殺され、自身も祖国を追われている。そう思いながら観ると、笑いの裏に重く沈む悲しみが感じられて、一段と深いものがあるだろう。とにかく面白い映画だ。

by pororompa | 2007-07-15 18:32 | たまには映画を | Trackback | Comments(0)

semスキン用のアイコン01 ショコラ semスキン用のアイコン02

  

2007年 06月 30日

e0006692_22374740.jpg たまたま観た映画が素晴らしく良かったということは、当然だがそれほどない。つまらないと2時間もの時間を無駄にしたような気分になるので、映画はあまり観ない。観ないからいい映画にもあまり出合わないのだが、どういうわけか数日前の夜、ぼくはテレビの前に座ってケーブルの映画チャンネルを観ていた。テレビを観ることさえ珍しいのに。

 渋い作りのその映画は奇妙な雰囲気を漂わせていて、ぼくは消そうにも続きが気になった。フランスが舞台で、雰囲気もフランス映画のようだったが、言葉は英語だった。「因習で凝り固まったフランスの村にやって来たチョコレート屋が、村の雰囲気を変えてしまう」というストーリーのようだ。そんな設定も興味を引いたが、何より物語の語り口がうまくてどんどん引き込まれる。

 主人公のチョコレート屋の女主人もいいが、偏屈な婆さんだとか、秘かに通う絵のうまい少年、夫の暴力から逃げてきた女性、それにいい感じで育った女主人の娘、出てくる脇役がみんな存在感があっていい。そして途中から出てくるジプシーのギター弾きの男、この人は売れっ子の男優らしいがこれがまた映画に華やかさを出す。音楽もいい。ジプシーの男が登場する時弾いている渋いスライド・ギター。そして主人公と初めて踊るシーンが、ジャンゴ・ラインハルトで有名な「マイナー・スウィング」。「キャラバン」も効果的に流れる。

 それでも最後まで気になったのは、頑固な悪役の伯爵をどうするのか、ハッピー・エンドにするには、どういう展開にすれば説得力があるのかということだったが、それにもチョコレートが関係していた。この場面は一番印象的で、一番笑ったが、これから観る人のために書かないでおこう。

 たまたま観た映画だが、素晴らしく良かった。素晴らしい映画を観た時の感動は、音楽ファンとしては悔しいが、音楽のそれよりも大きいかもしれない。ぼくは、余韻が壊れないようにすぐテレビを消した。

by pororompa | 2007-06-30 23:04 | たまには映画を | Trackback | Comments(0)

semスキン用のアイコン01 ハウルの動く城 semスキン用のアイコン02

  

2006年 07月 21日

e0006692_1784025.jpg ようやく1学期が終わった。じゃなくて、終わってない、なんて書けばいいんだろう。2学期制になったので1学期は終わってないが、ようやく一区切りついた。学校は明日から夏休みである。安堵感はあるけれど充実感はない。何となく虚ろな気分で晩飯を食い、珍しくテレビを観た。宮崎駿の数年前の作品「ハウルの動く城」が始まった。普通の日だったら観なかっただろう。

 ぼくは子どもの頃からアニメはあまり好きじゃなかった。ちゃちな感じがして入っていけなかった。宮崎駿の作品がそういうものとは違うと知ったのは、ずっと大人になって、テレビの小さな画面で「風の谷のナウシカ」観てからである。それ以来大体の作品は観ているが、「千と千尋」を観ていないからそれほど熱心なファンとは言えない。それでも我が家の子どもたちを連れて映画館で観た「もののけ姫」はインパクトがあった。

 この「ハウル」が上映された頃は、もう子どもたちは大きくなっていたので自分達で観に行った。帰ってきてからの子どもたちの感想は、特に感動したようにも見えなかった。もっともこの人のはそれまでが凄いのばかりだから、どうしても期待し過ぎてしまう。

 そんなわけでぼくは数年遅れでこの映画を観た。観終わった後、ぼくはよい気分になった。いい時に観たと思った。後味のよい映画である。ストーリーが難解だという批判があるようだが、確かに訳が分からない筋だ。でも全体としては感覚的に分かる。宮崎駿の持っている、純真な愛への賛美と、社会悪への怒りが、鮮明に出ている。そしていつもの親しみのあるキャラクタデザインと、得意技のアニメーションらしい鮮やかな動き、奇抜な演出が次々登場して飽きさせない。

 宮崎駿が子どもたちに人気があるのは、もちろんその絵と動きにあるのだろう。でも大人の間にもその評価を高めているのは、思想をもった人間が作り出す作品の深みだと思う。彼はインタビューで、「イデオロギーやメッセージを意図的に観客に伝えようとはしていません。そんなものが僕の作品の中に本当に存在しているとしたら、自然に出てきているにすぎません。」と言い、「僕らがハウルを作ったのは、戦争や経済危機など、この世界に不幸があまりにも多すぎるからです。」と述べているが、社会悪に正面から向き合ってきた彼の「自然に出て」くる怒りが、今回の作品からもビンビン伝わってくる。それが縦糸とすれば、「耳を澄ませば」を企画したような「純愛の肯定」が横糸だ。作品全体を貫くものがはっきり感じ取れるから、支離滅裂に見えるストーリーも、説明できない詩のように味わえるのだ。

 ピュアなラブ・ストーリーであり、優れた反戦映画であり、わくわくする活劇であり、通俗性と深みを併せ持った作品。傑作のひとつに数えていいと思う。

by pororompa | 2006-07-21 23:59 | たまには映画を | Trackback | Comments(0)

semスキン用のアイコン01 華氏911 semスキン用のアイコン02

  

2006年 05月 05日

e0006692_23265645.jpg 昨夜遅くまで映画を観ていたので、今日は好天だったにもかかわらず庭はあまり進まなかった。その代わり、庭に植える木や新しいクレマチスなど、ぼくにとっては重要な買い物をした日だった。

 さてその映画だが、ひところ話題となったマイケル・ムーアの「華氏911」である。単に反戦を叫ぶのでなしに、戦争を起こした連中とそれで金儲けをたくらむ連中の深い繋がりを丁寧に掘り起こして、期待通りのできである。ここをしっかり見ないと戦争の真実は浮かび上がってこない。金儲けのために人々をだまし、命をもてあそび、殺戮をほしいままにする。何という悪辣さか。

 バグダッドを初めて爆撃するシーン。ぼくはこれを観て、その時の怒りを鮮明に思い出した。頭に来て自分の掲示板に書きこんだ時のことが甦ってきた。無茶苦茶や。信じられん。ここまでやるのかと思った。

 長く文通しているアメリカのカレンさんというメール友達にも、「おたくのバカ大統領をすぐやめさせてください」とメールを書いたが、「イラクを独裁者やテロリストから解放するためよ」とか言うばっかりで、どうしようもない。「テロリストはあんたんとこの親玉だろ」と言ってやったんだが。

 それからいったい何人死んだ?! 「大量破壊兵器」はどうなったの?! 「なかった」ですまされるかよ。「華氏911」観て勉強しなさい。英語が面倒なのでもうメールするのやめたけど、今でもまだこんなこと信じているのだろうか。

 ほんとにこのアメリカ軍というやつはアブない。ぼくらの若い頃はベトナム侵略でアジア人を殺し放題。その後も、大きい戦争小さい戦争、世界中のあっちこっちで起こしまくって、あげくはこのイラク侵略。世界最大のテロ組織やね。それと運命共同体になってるなんて、ぞっとする。おまけに、金も目の玉が飛び出るほど出してやってるんだってね、わがニッポン国は。

 そんな中で、政治家連中が「教育基本法を変えろ」と騒いでいる。何かと思えば「もっと愛国心を強調しろ」だと。その後が、憲法を変えろ? 「戦争放棄」の九条が邪魔? いやあ、露骨、露骨。よくやりますなあ。マイケル・ムーア観なくても、その意図が透けて見えますよ。あまりにも露骨過ぎます。

by pororompa | 2006-05-05 23:59 | たまには映画を | Trackback | Comments(0)

semスキン用のアイコン01 NEVER BEEN KISSED semスキン用のアイコン02

  

2005年 10月 07日

e0006692_23252552.jpg ようやく週末である。気が張っていた九月よりも疲れを感じる。飯を食って、いつものようにパソコンをしようと思っていたら、娘が「ソリティア」をしていた。それで仕方なくテレビの前に座り、何気なくテレビをつけたらこの映画が始まった。

 昔演劇をやっていた兄は、読書家で映画狂であった。今もぼく以外の家族はドラマなど見るのを好む。ぼくだけがあまりドラマを見ない。ぼくは子どもの頃からテレビ・ドラマやアニメなどが好きではなかった。つまらないと、ひどく時間を無駄にしたような気分になる。でも、もちろんできのいいのは大好きだ。

 さて、この映画は、軽いラブ・コメディだと思って見始めた。中年男の見るものではないかもしれないが、アメリカのラブ・コメは、楽しい気持ちにさせてくれるものが多いからわりと好きだ。愛にまつわる悲喜こもごもを丁寧に描き、最後に温かい気持ちにさせてくれるものが好きだ。

 それでこの作品だが、途中見るに耐えないところもあるけれど、後半がなかなかよくできていて、そんな優れた恋愛喜劇の仲間に入れたくなる作品である。

 主人公は25歳。新聞社で校正を担当している。気まぐれ社長に抜擢され、高校生になりすまして高校に潜入し、記事を書くことになる。元来地味でまじめ、「ブス」だと言われ「いじめ」の悲哀を味わった過去を持つ主人公の魅力が、物語が進むにつれじわりじわりと開花してくる。周囲も登場人物もその魅力にだんだん気づいていく。するとそれにつれて、賢くて純朴な主人公の人間性への共感が、見ている者にも広がっていく。容姿も巧みに、その人なりの魅力ある姿へと変貌していく。そこらあたりが見事で、気持ちがいい。

 前半少しやりすぎだと思ったが、後半は大人の映画になっていて、終わりまで見てしまった。最後に主人公が書いた新聞記事が素晴らしい。見終わっていい気分になる映画だ。最後まで辛抱して見てよかった。

 水害にあってからひと月が過ぎた。これが水害以後初めての、水害以外の書き込みだ。そういうものを書く気になった。一つの区切りが終わったのかもしれない。

by pororompa | 2005-10-07 23:56 | たまには映画を | Trackback | Comments(2)