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semスキン用のアイコン01 マランツ SA8400 + ベルデン 8460 semスキン用のアイコン02

  

2009年 01月 17日

マランツ SA8400 + ベルデン 8460_e0006692_2112411.jpg
 新しいCDプレーヤーが届いた。「マランツ SA8400」という機種。中古どころか「生産完了品」だったりする。

 今まで使っていた「CEC CD3300」に悩まされたので、とりあえずまともにCDがかかるのが欲しかった。とあるサイトで、名録音家の及川公生氏が推薦していたのでこれも対象にしたのだが、この他にCDプレーヤーとしては定番の「DENON DCD-1650」なんかも対象に入れて、3万~4万ぐらいで探していた。程度のいいのが3万即決で出たので落としたのがこれだ。

 SAという名前の通り、音がよいという触れ込みのSACDも聴けるプレーヤーである。と言うよりそちらがメインなのかもしれない。

 SACDにも興味はあったのでこれにしたのだが、調べてみるとSACDというのは落ち目であんまりソフトが出ていない。一応一枚でも試してみようと思って、ビル・エバンスの「エクスプロレイションズ」を買ってみた。この「エクスプロレイションズ」というアルバムは、忘れもしない十数年前、CDの音に疑問を持ち、LPと切り替えながら聴き比べをした時に使ったアルバムだ。その時に感じた圧倒的なCDの音の悪さ。それは衝撃だった。それでも世間はCD一色になり、ぼくも便利さに負けてCD一辺倒になってしまったが、この「エクスプロレイションズ」のCDだけは未だに聴く気がしない。そういう因縁のある作品でもあるし、大名盤なので、今回初めてSACDを試すにあたりこれを選んだ。

 さて、とりあえず繋いで聴いてみた、最初に聴いたのは「オーバーシーズ」。なんか元気よすぎるというか、うるさいかな。次にビーナスのケン・ペブロフスキーのクラリネット。これはまあ、うん、普通にいい音。歌物はどうかと、ライ・クーダーの「パラダイス&ランチ」。これはきらびやかでいいね。ま、普通に鳴るだけでもいいや。

 ただ、意外な誤算が。かかりが遅い。それはCDかSACDかを読み込んで判断しているからだ。前持っていたCDレコーダーのことが脳裏をよぎった。音は悪くなかったんだが、「CD? CD-R?」と点滅してなかなか始まらないのがいらいらするので売り払ったのだった。その後もトレイが出て来ないのや、逆に出て来過ぎるのやらに悩まされ、やっとまともにかかるのが来たと思ったらこんなことだ。音以外のことで悩まされる。それでもまあ、点滅はないし、CDレコーダーの時ほどの遅さはなかったから、何とか我慢できそうではある。

 さて、せっかくだから「SACD」とやらも試そうかと思い、「エクスプロレイションズ」をトレイに乗せた。 「・・・・・。」 まあ、音はいいと言えばいいけど、それほどの違いは感じないかなあ。もっといい装置なら感じるのかも知れないけど。持っているCD版よりは明らかに音はいいような気がするが、LPを越えた感じはしないな。ま、こんなもんやろ。それほど期待もしていなかったので落胆もさしてなし。

 そう言えば暮れに買っていたスピーカー・ケーブルがあった。「ベルデン 8460」。プレーヤーも替えたので、こいつも繋いでみよう。古いケーブルを外すと、接点がずいぶん汚れている。水害の泥が残っていたりしている。このスピーカー「ダイヤトーン DS-700Z」もウーファーの下辺りまで水に浸かったんだった。温まるまで片チャンネルしか鳴らないガタガタのアンプ「マランツ PM-90」といい、真面目に音を語るのがばかばかしいような装置で聴いているなあ、我ながら。

 そう思いながらかけた。出てきた音は、初め数秒、音がかすれていた。それが過ぎてから驚いた。何これ?。MJQの「コンコルド」の、バイブの金属音がカキーンと澄み切っている。リバーサイドのボビー・ティモンズをかけた。サム・ジョーンズのウッド・ベースがズーンと来る。なんでケーブルでこんなに変わるの?ヴォーカルは?生ギターとかも面白いのでは?

 そう思って、若い頃聴き馴染んだCS&Nをかけたら、シャキーンと甦った。これは面白い。思わず大音響で「青い目のジュディ」を鳴らす。次はクラプトン、ボトルネックが生々しい。

 CDプレーヤーよりケーブルの方が音が変化したのは皮肉だが、CDプレーヤー騒動が接続関係の刷新に繋がって音が改善されたのだろう。「ベルデン 8460」というのは見た目にも貧相な線だったが、音は驚くほどスカッとした。

by pororompa | 2009-01-17 22:14 | こころの糧 | Comments(0)