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semスキン用のアイコン01 【音盤的日々 195】 DAVID HAZELTINE TRIO / ALICE IN WONDERLAND semスキン用のアイコン02

  

2008年 11月 01日

e0006692_16425548.jpg 会議も何も入っていない3連休となった。本当はそんなことをしてはいられない時期だし、一人でやることも事欠かずあるから、休みっぱなしというわけでもないのだが、休みが休みでない週末が続いたので、今日は完全休憩を決め込んだ。

 安物買い路線をやめて、近年の日本制作盤を2枚買ってみた。何かと批判も多いVENUS。1枚はローランド・ハナの「DREAM」で、もう1枚がこれ。下品なジャケットの多いVENUSの中で「DREAM」は、モネの睡蓮を使った感じよいジャケットだったので買ってみたのだが、あまりよくなかった。ドラムが単調でうるさい。

 これはもう1枚も期待できんなと思いつつ、今朝これをかける。下品とまではいかないが、どことなく品のないジャケットではある。ヘイゼルタインを買うのは初めてだ。もう若手とは言えないかもしれないが、現代の安定したピアノ弾きであるようだ。曲目を見ると、ビル・エバンスの愛奏曲集といった趣きだ。試聴ではいい感じであったが、何しろテーマをちょろっと聴くだけなので何とも言えない。2003年録音。我が家のジャズの中では、「最近のもの」という感じだ。

 1曲目。エバンスの「エクスプロレイションズ」でひときわ印象的な「ビューティフル・ラブ」が鳴り出す。いい。まずドラムがうるさくなくてほっとする。テーマが終わるといきなりベース・ソロが始まった。音も演奏も抜群である。思わずパーソネルを見ると、ドラムはビリー・ドラモンド、そしてベースは名手ジョージ・ムラーツであった。

 ムラーツのベースはこのアルバムの全編でフィーチャーされ、さながらムラーツのリーダー・アルバムのようだ。録音によってはムラーツのベースはがっかりするような音の時もあるのだが、ここでは重厚なアコースティックの音だ。しかもたっぷり聴ける。これはあてにしていなかたっだけに思わぬ拾い物だ。

 3曲目「不思議の国のアリス」。もちろんエバンスのビレッジ・バンガードを思い出さないわけにはいかない。ジャズではあまり演奏されないが、好きな曲の一つだ。これが期待に違わないできである。この後、「枯葉」「星に願いを」と言ったベタな曲が続くが、甘くもならずひねりも過ぎない。「枯葉」ではイントロの後テーマを奏でるのはまたもベース。バラードで演奏する「星に願いを」でも、スコット・ラファロばりのソロがふんだんに聴ける。こりゃあなかなかええピアノ・トリオ盤じゃわいとほくそ笑んだ。

 ここで1曲、ヘイゼルタインのオリジナル曲「フォー・ビル」が入る。雰囲気を壊さないブラッシュ・ワーク。ローランド・ハナの「DREAM」に比べて、ドラマーの格の違いを感じてしまう。

 「ダニー・ボーイ」なんてうれしい曲もやってくれる。まずソロで静かにテーマを流した後、おもむろに入ってくるのがまたムラーツ。これがラス前で、これで終わってもよかったと思うのだが、アンコールみたいな「テンダリー」で締める。リズムの工夫で変化を出しているが、オーソドックスなピアノ・ジャズの中にも、そういった工夫が随所に見られる。

 これは最近のジャズ・アルバムの中では久々の当たりである。特にジョージ・ムラーツのファンは聴き逃せないと思う。
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by pororompa | 2008-11-01 18:31 | 音盤的日々 | Trackback | Comments(0)

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