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semスキン用のアイコン01 【音盤的日々 142】 THE MODERN JAZZ QUARTET / BLUES ON BACH semスキン用のアイコン02

  

2007年 11月 15日

e0006692_21175853.jpg 昨日の浦和レッズのACL優勝の余韻がまだ尾を引いているのか、体は疲れているのに気分は高揚している。帰りの車で、エラ・フィッツジェラルドに揺られながら気持ちよく帰ってきた。帰ってみると、通販で注文していた輸入盤が3枚来ていた。AMAZONでバーゲンで出ていたものである。

 また安売りに手を出しているが、今回は中身も確かなものばかりだ。これはその1枚、長年LPで愛聴してきたものだから、目新しさはない。ただ、アトランティックのMJQのLPは、「ヨーロピアン・コンサート」を除いて音が悪い。それは録音のせいだと言われていたが、どうもそれだけではないようだ。もし音が良くなるなら、全部CDで買い直す意味はあるなと最近は思っている。

 そんなことを思いながらCDをトレイに乗せる。流れてきた音はまずまずのようだ。LPの時感じていた音の揺れみたいなものがCDでも感じられるが、原盤の損傷だろうか。ベースはしっかり出ているし安心して聴ける。そんなことより何より、とにかく演奏が素晴らしい。73年の録音だから、「ラスト・コンサート」の直前だよな。70年代もMJQはこんないい演奏をしていたんだなと思った。

 この作品は、考えてみると妙な企画である。「ブルース・オン・バッハ」というが、バッハをブルース化している訳じゃない。ハープシコードを使ったあまりジャズ的ではない演奏と、ブルースを素材にしたバリバリのジャズ演奏が交互に出てくる。ブルースのタイトルが、「B♭・A・C・H」と語呂合わせがしてあるが、あんまりバッハとは関係ない演奏だ。何か分裂気味のアルバムである。この後ミルトの不満が爆発して一時的に解散してしまうわけだが、そんな内紛を孕んだ妥協の企画という感じもする。

 ところが聴いてみると、不思議に違和感がないのだ。むしろスムーズな構成なのである。前回書いたような猛烈なジャム・セッションのバックを務めるかと思えば、まるっきりクラシックの作品まで出してしまうこのジョン・ルイスという人の頭の中はどうなっていたのか。バッハもブルースも違和感なく繋がっていたんだろうか。ジョン・ルイスのハープシコードに乗って、あの奔放なミルトがストイックに奏でる「主よ,人の望みの喜びよ」や「目覚めよと呼ぶ声が聞こえ」などの有名なコラールが、何ともいいのである。そしてその間に入るブルースでは、まるで解き放たれた犬のようにミルトのマレットが走り出す。「ラスト・コンサート」でも印象的だった「Amのブルース」がここでもハイライトだ。

 ミルトもブルースの内の2曲の作曲者になっているが、今回聴き直して、最後の「Hのブルース」が、なかなかかっこいいことに気付いた。「バッハもいいが、俺はやっぱりこれさ」という感じのブルースだ。でもH(B)って、ブルースのキーじゃないよな。なんだか難しそうだが、“Any key、O.K.”って言ってた人だから、なんてことないんだろうなあ。

 今夜はもうこれ一枚で満足。
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by pororompa | 2007-11-15 22:12 | 音盤的日々 | Trackback | Comments(0)

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