【音盤的日々 123】 ROD STEWART / GASOLINE ALLEY
2007年 08月 12日
しょうがないから家に帰って、アイス・コーヒーを作り、湿った南風を浴びながらウクレレを爪弾いた。そして歌ったのは「ガソリン・アレイ」だ。「何もかもうまくいかなくって 毎日毎日が~」。昔、浅川マキのレコードで聴いたこの歌は、元はロッド・スチュワートの歌である。今日がうまくいかなかったからこんな歌が浮かんだのではない。この前福岡で買ってきた中古盤の中に、そのロッド・スチュワートがあったのだ。
ロッドの初期の作品「ガソリン・アレイ」、こいつは思わぬ拾い物だった。もちろんその筋では有名な作品なんだろうが、それほどロッドに詳しいわけでもないし、安いので買っとくかという感じだったので、そんな感じがしたのだ。タイトル曲「ガソリン・アレイ」は、もちろん日本語で歌っているわけではないが、浅川マキの名訳詞がよみがえる。「帰ろう~ おいらが生まれた あのガソリン・アレイへ~」。ロン・ウッドとかき鳴らす生ギターが渋い。
2曲目はどっかで聴いたと思ったら、ライ・クーダーの「パラダイス・アンド・ランチ」に入っている曲だった。そして3曲目のアコースティックなワルツが素晴らしい。ボブ・ディランみたいだけどボブ・ディランよりいいな、と思ったら、ボブ・ディランの曲だった。作りかけの自作曲「フリーダム・ワルツ」のアレンジは、このイメージでいこう。4曲目以降もいい曲が続く。
全体にアコースティックなアレンジが多く、初期のロッド・スチュワートってこんな感じだったのかと思った。軽薄なイメージが付いて回るけど、何を歌っても歌心があり、説得力あるハスキーな声も魅力的で、真面目な歌い手という感じがする。ぼくは好きだ。
by pororompa | 2007-08-12 23:51 | 音盤的日々 | Comments(0)