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semスキン用のアイコン01 【音盤的日々 116】 ART PEPPER / GETTIN' TOGETHER! semスキン用のアイコン02

  

2007年 06月 07日

e0006692_21485659.jpg 前回を書き込んだ直後、日曜日の夕方にこのアート・ペッパーが届き、今週はぼくはこれを毎日のように聴いていた。いろいろな思いが頭をよぎった。

 ジャズ・ファンなら誰でも知っているように、アート・ペッパーという人は麻薬患者として長い間療養所生活を送った人である。復帰後も心に残る作品を作ったが、全盛期の名作群には及ばないと言われる。それらの名作とは、「ミーツ・ザ・リズムセクション」、「モダン・アート」、そして「ベサメ・ムーチョ」で有名なタンパ盤、マーティ・ペイチ名義のもの、さらには「リターン・オブ」、オメガ原盤・・・。どれもアドリブを口ずさめるほど聴き込んだ名演ばかりだ。

 この「ゲッティン・トゥゲザー」は1960年録音。「リズムセクション」の3年後であるが、そういった名作の一つとして語られるのはあまり見たことがない。多少は劣るのだろうとは思っていたが、リズム隊がウィントン・ケリー・トリオだし、「朝日のようにさわやかに」なんてのもやっているので、昔から気にはなっていた。

 一聴・・・。なるほど・・・。これは苦いペッパーだ。甘みや哀感が欠けているような気がする。あの、聴く人を一瞬にして惹き付ける甘美な節回しが、ここでは影を潜めている。1曲目はポール・チェンバース作の取っつきにくいテーマのブルース。おそらくセッション中に生まれたものだろう。2曲目もペッパーらしくないと思ったらペッパーの曲。モンクの「リズマニング」なんてのもやっている。ドライな印象を与える選曲だ。「朝日のように」は速めのテンポでそっけない。共演のコンテ・カンドリも違和感がある。

 だが、ペッパーの演奏はやはり個性的だ。何を吹いてもそこにペッパーがいる。苦味の利いたペッパー節もまたいいものだ。そう思えるのは、復帰後の演奏にも親しめるようになってきたせいかもしれない。既にこの時から、復帰後のペッパーに繋がるような変化が起こっていると指摘する人もいるが、それは当たっているような気がした。
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by pororompa | 2007-06-07 22:45 | 音盤的日々 | Trackback | Comments(0)

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