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2007年 04月 08日

タイトルにご登場いただいたのでモスのことを書こう_e0006692_1129577.jpg ブログを始めて以来使っていたタイトルの画像を替えた。このふてぶてしい面構えの猫は我が家では「モス」と呼んでいる。タイトルにご登場いただいたので、モスのことを書かなければならないだろう。

 この巨大な体格の牡猫がいつうちに表れたのかよく覚えていないのだが、前の学校に勤めていた頃だ。その学校にある日、この大猫とは対照的な真っ黒い子猫が迷い込んできたのだった。その愛らしい子猫の飼い主が見つかるまでと思い、ぼくは家に連れ帰った。真っ黒いから「マック」という名前まで付いて、娘もすっかり気に入り、このまま我が家の猫になりそうな気配だった。ちょうどその日である。玄関にこの猫がドーンと存在感たっぷりに表れたのは。

 「『マック』と同じ時に来たからこいつは『ウィンドウズ』にしよう」とぼくは言った。すると我が家の子どもたちが、「いや、マックに対抗するならモス・バーガーでしょう」と反対した。確かにこいつの面構えを見ると、「ウィン」ちゃんよりも、「モス」の方が語感として似合っていた。まして間違っても「ロッテリア」という名前などは不似合いだった。

 それからすぐに、「マック」の方はあっけなく飼い主が見つかった。残念がる娘達に見送られて我が家から「マック」は姿を消し、後にはこの「モス」が残った。
タイトルにご登場いただいたのでモスのことを書こう_e0006692_11593941.jpg
 この猫はとにかくでかい。一緒にいる人間と比べてほしい。そしてこの顔だから、猫を恐れる人から見たら獰猛な山猫のようだ。ところがこれが、大変可愛い気のある猫だったのである。一応人を恐れるが、うまく近づくと急に人懐っこくなる。こいつがやたらにマーキングをしまくる悪癖がなければ、抱いて寝たいようないい猫なのだ。

 この巨大猫も、しばらく痩せて縮んでいたような時があった。妻もいささか太りすぎだと考えて餌を制限していたのかも知れないが、ある時から「これはモスらしくない」と言い出して、「巨大猫再生計画」が実行された。そして元の巨大さを取り戻し、今に至っている。

 この猫はよく鼻の頭をケガしており、強いのか弱いのかさっぱり分からないが、面白いのは雌猫によくもてることである。たいていの猫は近づけない我が家の誇り高き凶暴猫ピンでさえ、この猫が近づくと甘い声を出していたという。やはり猫の世界も、男は大きくて逞しそうなやつがもてるのかと、小さくて逞しくもないぼくは複雑な気持ちで見ていた。タイトルにご登場いただいたのでモスのことを書こう_e0006692_12152336.jpg 

 この猫で忘れられないのは、この写真である。前にも書いたが、水害の避難先から我が家に戻った日、この格好で待ち受けていたのがモスだった。あの時デジタル・カメラを持っていなかったのが悔やまれてならないが、チープな携帯電話で写したこの画像だけでも残ってよかったと思っている。心細い気持ちで車を降りたぼくは、この姿を見て笑った。家族全員笑った。この姿に家族がどれほど癒されたことか。

by pororompa | 2007-04-08 12:19 | 駄猫列伝 | Comments(0)