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semスキン用のアイコン01 斉藤哲夫と小田和正 semスキン用のアイコン02

  

2007年 01月 04日

e0006692_21155127.jpg 年末に録画していた小田和正のテレビ番組を、昨日見た。例によって若手ミュージシャンと曲を作ったり、女優兼歌手の松たか子と歌ったり、全体に充実した楽しい番組だったが、一番印象に残ったのはゲストの斉藤哲夫と歌った場面である。

 「ぼくはずっと音楽の送り手でだったが、受取り手でもあった」と前置きして、このメジャー・シーンにほとんど出ることのなかったシンガー・ソングライターをステージに呼んだ。歌ったのは「悩み多き者よ」と「グッド・タイム・ミュージック」。この選曲も妥当だった。それにしても、さすがは小田和正である。よくぞ斉藤哲夫を引っ張り出してくれた。

 斉藤哲夫。ぼくは中高生の頃からずっとこの人のファンだった。アルバムはほとんど持っていた。時代の影響もあって「悩み多き者よ」のようなプロテスト・ソングから出発した人だが、もともとビートルズが好きでポップな面を持っていた。本人も、メジャーを志向していたに違いない。良くも悪くもその方向に行くには何かが足りなかったのだろうが、消えてしまうには惜しい人だった。

 これを機会に斉藤哲夫の作品を聴いてみようという人も出てくるかもしれないので、今入手できる彼のアルバムをガイドしてみよう。

 まず、URCから出したデビュー作「君は英雄なんかじゃない(6/8)」。これはまだ青いけれども、フォークシンガーとしての斉藤哲夫、硬派の斉藤哲夫が聴ける名盤である。ぼくは高校生の頃このアルバムが大好きだった。人としての生き方や社会的な疑問などを、ぎりぎりの高音まで使いながら、全身で歌う。フォークシンガーとは言いながら、バックはピアノを中心としたバンド・サウンドで、ぼくはこのアルバムでそれまで嫌いだったピアノに対する認識を改めた。

 CBSソニーに移籍して最初に出したのが、「バイバイ・グッドバイ・サラバイ」。前作が前作なので、最初聴いた時はずいぶんポップになった気がした。でもまだ硬派なフォークシンガーの面影は残っている。曲数は少ないが、名曲であるタイトル曲をはじめ、じっくり歌ったいい曲が並ぶ。

 その次が「グッド・タイム・ミュージック」。番組で小田と歌ったタイトル曲はこれまた名曲だ。その他の曲は、ビートルズのアルバムに影響を受けたとかで、組曲風になっている。印象はやや薄いが、味わいはある。とにかく何よりもタイトル曲が圧倒的。番組のエンディングにも流れていたこの歌のオリジナル・ヴァージョンを、ぜひこの機会に多くの人に聴いてほしい。

 その後に出たのが、「僕の古い友達」。前2作のようなこれという超目玉曲はない代わりに、どれもいい曲ばかりで、アルバム全体の出来としては一番である。ポップで聴きやすく、温かい人柄も感じられ、斉藤哲夫の最高傑作と言っていいと思う。

 その後別の会社に移籍して2枚ほど出たが、それは今CDでの入手が難しいようだ。その後は、彼の曲でない「今の君はピカピカに光って」でちょっと話題になった以外は、あまり噂を聞くこともなくなっていった。実家の食堂を手伝っていたという話もあるが、ライブ活動などそれなりに地道に活動していたのだろう。今回の出演で、少しでも彼が再評価されるなら嬉しい。

 以上、入手できる代表作を並べてみたが、今調べてみたら、まずまずの選曲のベスト盤も出ているようだ。それ1枚ですませるという手もあるだろう。でも、それに漏れた曲にもいいものが多いので、できたらやはりオリジナル・アルバムを買うことをお薦めする。

 さて、久しぶりに斉藤哲夫を聴こうかなと思ったら、無い。LPが水害で全部だめになってしまっていたのだった。今回のテレビで、全部CDで買い戻すことに決めた。
試聴サイト

by pororompa | 2007-01-04 21:22 | こころの糧 | Trackback(1) | Comments(2)

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Tracked from 盆地から溢れた汗と日記 .. at 2007-01-05 14:22
タイトル : ZANPANO 11.25 sat.斉藤哲夫 with ..
吉田省念(ギターと唄)+植田良太(ウッドベース)へ再び。 今度はZANPANOというカフェで。 今日のメインアクトは斉藤哲夫 with さがみ湘。 ZANPANOは力の抜けた趣味のよい内装と、控えめにディスプレイされたレコードも魅力的で、店主のただならぬ音楽好きが伝わってくるお店でした。 斉藤哲夫のライブは窓の外を一両編成の電車がせわしなく走りすぎるなか、2時間にもわたる熱演で、曖昧さのない確かな語り口で歌われる演奏は、思っていたよりもずっと明るくポップなもので聴き入ってしまいました。古い...... more
Commented by siwapuri at 2007-01-05 14:21
pororompaさん。はじめして。
小田和正の番組に斉藤哲夫が出演とはなんだか意外ですね。
みてみたかったです。

僕はこの前はじめて斉藤哲夫のライブを観たのですが、
すっかり魅せられてしまいまして、CBSの3枚はレコードで手に入れました。どれもいいですよね。
ライブで披露されていた新曲もよかったですよ。
さっき移籍後のダータファブラというアルバムをオークションで落札したのですが、これまた楽しみです。

最近の小学生にとってはネットも身近なものなんですね。ちょっと驚きでした。20代でもネットに精通している人と、そうでない人に分かれてしまうのですが、早いうちから触れる機会があると、世の中ますます変わりそうですね。
Commented by pororompa at 2007-01-05 19:06
あ、siwapuriさん、初めまして。勝手にトラックバックして失礼しました。ライブの記事は興味深く拝見しました。

私のブログは、おかしなトラックバックが多いので、エキサイトブログのみOKにしておいたのですが、siwapuriさんもエキサイトだったんですね。OKにしておいてよかったと思いました。これからも時々のぞいてやってください。私も時々お邪魔します。

小田は、売れない時代もありましたし、「他のミュージシャンにレスペクトを」といつも言っているので、力があるのに陽が当たらなかった斉藤哲夫をあの場を使って紹介したくて呼んだと思いますよ。斉藤哲夫も、昔より明るくなっている感じでした。

そうですか。CBSの3枚聴かれましたか。URCのデビュー作もぜひ聴いてください。それからポニーキャニオンで出した2枚もいいです。LPで見つかるかも知れません。

小学生のネットはよしあしですね。でも、これも時代と考えて、前向きに取り組ませてます。