【音盤的日々 89】 大貫妙子 / クリシェ
2006年 12月 30日
まず、坂本龍一と組んだ初めの4曲がいい。と言っても、「黒のクレール」と「ピーターラビットと私」は別の盤で既に聴いてはいた。この「ピーターラビット」はアレンジがよくて、前から気に入っていた曲だ。特にドラムが気持ちよい。打ち込みなんだろうがいい感じだなあと前から思っていたら、何と教授ご本人の演奏だった。ぼくのポップス童謡作りの一つのお手本となっている曲である。
5曲目から後の、フランスのアレンジャーやミュージシャンとやったものも悪くはない。シャンソン風の⑥などいい味を出している。でも、全体にもうちょっと躍動感というか、切れが欲しいかな。
この人は初期の作品なんかを聴くとヴォーカルがちょっと聴きづらいが、この作品の頃はもう安心して聴けるし、後になるほど良くなっている。もともといい声をしているが、それだけでなく歌い手としても精進してきたことが感じられる。
全体にややおとなしいが、この人のよさが出た品のよい好盤。
by pororompa | 2006-12-30 23:27 | 音盤的日々 | Comments(2)
大貫妙子は大好きですね。
”西洋かぶれ”の私は、日本人のミュージシャンはあまり聴かないのですが、大貫妙子は数少ない例外のひとりです。
何を隠そう、私も長年フォローしていて、比較的最近のものも聴いているのですが、初期の”フランスもの”の中では、mignonneやromantiqueあたりがお気に入りですね。
紹介されているCliche' に入っている「風の道」はいい曲ですね。
心が疲れた時、今でも時々取り出して聴くことがあります。
90年代に入ってからの「DRAWING」や「NEW MOON」あたりも気に入ってます。