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semスキン用のアイコン01 スガシカオ / SUGARLESS semスキン用のアイコン02

  

2006年 11月 18日

e0006692_1851790.jpg 寂しい日である。寂しい日は安らぎがある分、悲しい日や多忙な日よりはましだ。外は寂しげな晩秋の雨が降っていて、ぼくは一日中部屋にいた。

 寂しい日には明るくにぎやかな歌はかけない方がいい。寂しい歌をかけて、寂しさの中に浸るのが正しい寂しさの味わい方だ。

 スガシカオ。今ではぼくより家族の方ががファンになってしまったので、この人を持ち込んだのがぼくだったということを家族も忘れているだろう。ぼくと息子が、間の世代のスピッツをともに聴くようになった頃、他に聴くにたえる日本人の歌い手はいないかと探していて、ぼくはこのミュージシャンを知った。息子が気に入ってこのアルバムをかけ続け、妻も気に入って他のアルバムを買い揃えた。ぼくはこのアルバムを越えるものがないと感じて、だんだん興味を失った。

 今、このアルバムを聴き直してみると、そのできのよさに驚く。駄曲がなく、「名盤」と呼んでいい。これがB面集というから、いったい日本のはやり歌であるところの「A面」はどうなっているのだろう。スピッツの「花鳥風月」と同じだ。旬の時期にあるミュージシャンの一番いい部分がここにはある。

 まあ確かにこれは子ども向きの歌ではない。大人向きの歌だ。子どもが幅を利かせている市場では苦しかろう。歌詞も苦い。ひねくれ過ぎていて共感できない表現もある。でもそれは、詞を真面目に書いていて、それを聞き取れる発音で歌っているからであって、この躍動するファンクのうねりの中でそれはやはり凄いことだと思わずにはいられない。

 だるい夕暮れに聞こえてきた祭りのざわめきに父との思い出を辿る「夏祭り」が特に好きだ。大学を失敗して悶々としていた息子の姿とだぶる。寂しい歌が寂しさを癒してくれた。
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by pororompa | 2006-11-18 18:50 | 音盤的日々 | Trackback | Comments(0)

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