【音盤的日々 276】 THELONIOUS MONK / ALONE IN SAN FRANCISCO
2011年 02月 20日
読み直してみると、飼猫たちが次々に死んだ暗い日々の記録だった。そんな中で、子どもたちと劇に没頭していたっけ。今も劇に没頭しているのは変わりない。今日も劇の効果音楽を仕上げた所だ。それが終わって、ネット・ラジオから流れてきたのが、モンクの弾く「エブリシング・ハプン・トゥ・ミー」。その曲が、このアルバムを聴く気にさせたのだった。
音楽は場の雰囲気を染め上げる決定的な力を持っている。劇の中でも、音楽に煽られて子どもたちははしゃぎ周り、嘘泣きをする。音楽が場を非日常にする。モンクの奇妙で親しげなピアノの音も、心を慰めてくれる。ぼくは今夜はもう一仕事しようと思っていたが、やめた。青白い蛍光灯を白熱灯の色に変えた。
非日常か。非日常もほしい。いろんなことがあった。心配事もあるけれど、なんとかなるだろう。疲れた神経を、非日常のベールで包んでくれるこのたどたどしい指さばきに、しばし耳を傾ける。
by pororompa | 2011-02-20 21:21 | 音盤的日々 | Comments(0)