猫不完全敷地内飼いの試み、或いは「猫庭ノスゝメ」
2010年 05月 05日
2匹が地獄から生還し、外に出さないことに決めた時から、「猫庭作り」を構想していた。庭を完全に網で囲って、室内から連続した空間にするのである。それがこの連休で完成した。猫も飼い主も大変楽しいので、これから作ろうという人のために書いておくことにする。
まず試験的に高さ1mで張ってみた。猫の運動能力は知りすぎるぐらい知っている。1mぐらい軽く跳ぶし、どれだけ高くてもあっという間に駆け上ってしまう。何年か前隣の畑を管理している老人が、猫対策で周りを網で囲んだが、あっという間に侵入された。太い杭に上られたのだ。それにぴっちり張りすぎたり、網目が細かすぎるのもよくない。柱は細くして、網は頼りないぐらいの方が足場がなくてよいのではと思って試してみた。
元々野良で生きてきた母猫のモモは、あらゆる所を調べて出られそうな場所を探す。無邪気な子猫のダダは、「けっこう楽しいよ!」とばかりに母猫に跳びつくが、出られそうで出れないのにいらいらしているモモに怒られてばかりだ。1mしかなくても頼りない網では足場がないのか、無理に越えていこうとはしない。でもいつまでもじっとはしていないだろう。
昨日の様子で手応えを感じたので、今日は本格的にもう1段上を張ってみた。重なっている部分もあるので、高さはおよそ1.7m。下はペグが足りないので、煉瓦を並べた。ダダに1回、モモに1回、計2回脱走されたが、「想定内」の個所だったので驚きはなかった。慌てて修復したその個所は、網と網の継ぎ目や、それに、家との境。弱いなと思っていた所を、パズルを解くように抜けていく。猫もたいしたものだ。
ようやくモモも落ち着いてきて、イスで眠ったりし始めた。ダダは「喜び庭駆け回る」と、歌のようなはしゃぎぶりだ。これはいい。天気もいいし、コーヒー飲んだり、昼飯食ったり。猫を閉じこめて庭に出ても、猫に申し訳ないような気持ちがしてさっぱり楽しくなかったが、一気に庭が楽しくなった。猫ももちろん楽しんだだろうが、猫を出してみて何よりもよかったのは、猫ではなく人間のストレスがなくなったことである。それまでおちおち開けておれなかったサッシも、さあっと開けることができる。気持ちいい。
※追記
この猫囲いは、度重なる脱走にあい、約1年で撤去。ゴルフ練習場のように、上もネットで塞げば、うまくいくと思う。
by pororompa | 2010-05-05 14:37 | 駄猫列伝 | Comments(13)
私は2匹の猫を飼っていて、1匹が野良猫出身なのですが、病気などの心配と、猫を自由にさせてあげたいという葛藤から、完全敷地内飼いを思いつき、ネットで調べたところ、こちらの記事を見つけました。
「風に吹かれてこそ猫、草に紛れ、土を踏みしめてこそ猫である。」という文に強く共感しました。
数少ない完全敷地内飼いの貴重な記事として、参考にさせていただき、今年の1月にわが家でも、完全敷地内飼いの庭が完成しました。
時間が経ってしまいましたが、久しぶりにこちらのブログに再会したので、思わずコメントさせていただきました。
ありがとうございます。
当方のブログの左上に完全敷地内飼い計画のバナーがありますので、よろしければ、遊びに来てください。
最近は猫ちゃんはいかがお過ごしですか?理解のある飼い主様のもと、幸せに暮らしていることを願っています。
結局「不完全」に終わった我が家と違い、今もうまくいっておられるようで、自分のことのようにうれしく感じました。猫達と過ごす庭は、どこよりも楽しいことでしょう。何より当の猫ちゃん達が、とても楽しげな表情で写っていますね。
我が家のモモとダダの親子と、クロネコのヤマトの3匹も幸い元気に暮らしています。でも交通事故に遭わないか、また心ない人にいためつけられないは毎日心配ですね。
これからも時々、シロちゃんとチロちゃんの庭を覗きにいこうと思います。楽しい書き込みありがとうございました。
完全敷地内飼いの全記事を読んでくださったとのこと、ありがとうございます!
家の中では退屈そうにしている猫たちも、庭では本当に生き生き、楽しそうに過ごしています。
「家の中でも問題ない」とは、この猫たちの生き生きした表情を知らない方なのでしょう。
猫ちゃんたちが元気とのことで、良かったです。以前に飼っていた猫は、出入自由で18年生きました。事故や虐待などの危険があり、猫たちが生きにくい世の中ですが、モモちゃん、ダダちゃん、ヤマトちゃんが無事で、いつまでも元気で暮らせることを願っています。
事故の心配なく、戯れることのできる庭を持つシロ君とチロ君も、希有の幸せ者だと思います。
我が家にも野良出身が2匹おり、家の中だけではあまりに不憫で、日々頭を悩ませておりました。
一昨年前、ポロロンパ様と同じく、1.7mの木製フェンスで庭を囲う試みをしたのですが、あっさり飛び越えられてしまい、再び悩ましい日々を送ってきました。
再挑戦を胸に、同胞を探し、こちらにたどり着くことができました。
まず、冒頭でポロロンパ様がおっしゃっていること!猫の完全室内外についての安易なすすめについて、本当にそうですよね!
私もすっと、悶々としていたので、すごく共感し、嬉しかったです。
狭い部屋やゲージに閉じ込められている猫たちを想像すると、ほんとうに辛いです。ノらちゃんの方が幸せかも、と思います。
もっと猫の習性を知ってほしいです。
こちらのブログをみて、勇気をもらいました。
再挑戦がうまくいきましたら、また、報告させてください。
ありがとうございました。
私の方は失敗に終わりましたが、ここに書き込みをくださった「カホゴ飼い主」様は、「完全敷地内飼い」に成功されたようですので、サイトを覗いてみられてはいかがでしょう。
うまくいくといいですね
現在は ネット張っているときは、(ネットの出入り口を閉めているとき)家の出入り口から自由に庭に出入りさせています、やはり たまーに 出入口を閉め忘れているときは 脱走?散歩?にいってますが、1時間ちょっとで帰ってきてますね^^、本当に参考になりました ありがとうございます^^、