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semスキン用のアイコン01 【音盤的日々 254】 ARCHIE SHEPP QUARTET / DEJA VU semスキン用のアイコン02

  

2010年 04月 11日

e0006692_18265219.jpg 新年度が始まった。今年は、身体的には楽だが精神的にはきつい1年生である。五十親父が幼い子を受け持つのは、純粋にプロフェッショナルな仕事である。精神面のコントロールが大切だ。精神面を減量し、出家坊さんのような悟りでもって受け容れていかなければならない。

 と言っても、1年生はこれで8回目だったりする。初めて受け持った時、自分の母親に、「お前には合わない、やめておけ」と言われたものだ。母親の指摘も無理からぬものだったと思うが、その後は意外な適性も見出し、それなりに道を究めたと思うし、歌作りという花も開いた。まあ、じわじわとだがまたあの世界に没入していくとしよう。

 何気なくネットをさまよっていて、前によく訪ねていたブログ「WATERCOLORS」のことが頭をよぎった。ずっと更新されていなかったのだが、久しぶりに訪れてみると、ほぼ一年ぶりに更新されていた。高校の先生をされている方の、ジャズと日々の思いを綴ったブログである。読むたびによく刺激と共感を得ていたブログだったので、再開に何となく心に活力を与えられた気分になった。

 フランスにちなんだ曲を吹いたこのアーチー・シェップの作品は、確かそのサイトでも好意的に書かれていたアルバムだった。2001年に日本のVenusに吹き込んでいる。Venusのシェップは総じて好評のようだ。だが、ぼくにとってのシェップは'70年代のダラー・ブランドとのデュエット盤である。あれに比べるとVenusの諸作は今一つ満足できなかった。

 それでもぼくはこの盤には興味を持っていた。それは選曲である。フランス在住のシェップだからなのだろう、シャンソンの有名曲や、「パリの4月」など、フランスにちなんだ曲が集められている。甘くていい。痩せても枯れても元フリーの闘士だから、爺さんになってもそれなりに暴れるわけである。だから曲は思い切り甘いのがいいのだ。「詩人の魂」とか面白いんじゃないだろうか。そんな期待で聴いた。

 結論から言うと、Venusのシェップの中で多分一番いい作品じゃないかと思った。特にいいのは、シドニーべシェの「小さな花」。ラテン・ビートと言っても重厚なムラーツらのリズム隊に乗って、もの哀しい叫びが続く。ベシェならソプラノでいって欲しかったが、テナーも悪くない。そして「パリの空の下」も面白い。「バラード・アルバム」とはもはや言えないほど、演奏が白熱して吼えまくるが、ラス前に置いてある並びもいい。最後に淡々と自作を吹いて終わる。

 全体にピッチが少し気になるが、気分が壊されるほどではない。春の、新しい仕事を始めようという前向きの気分にも不思議に合う、腹にズシンと来るジャズだった。
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by pororompa | 2010-04-11 19:15 | 音盤的日々 | Trackback | Comments(0)

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