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semスキン用のアイコン01 【音盤的日々 250】 KENNY DORHAM / 'ROUND ABOUT MIDNIGHT AT THE CAFE BOHEMIA semスキン用のアイコン02

  

2010年 02月 06日

e0006692_21571750.jpg 50代とはどういう時期だろうか。徐々に老人となっていくことを覚悟させられる、そのような年代なのであろうか。今53歳。気力に溢れ、体力もまだまだあり、青年期の記憶がありありと残っていたあの40代が、日毎に遠ざかっていくのを感じる。これが60代ならば定年も過ぎ、時間にも余裕があり、それなりに、「年取ったが悪いか」という開き直りも出てくるのかもしれない。だが、50代は坂を転げ落ちていく自身を、徐々に納得していく日々なのだ。

 花粉症の薬をただもらうだけのことで、2時間半も待たされた土曜日、春を感じさせる日和の中でそんなことを思った。60歳まできかん太郎どもと格闘していくことができるのだろうか。子どもの歌を書き続けていくことなどできるのだろうか。「一週間」という川を、土曜までアップアップしながら何とか泳ぎ渡っているようなこの頃である。

 ざわめきの中でジャズの音が聞こえてくる。廉価盤でしかも15%引きというので買ったものだが、粗放ではあるけれどどこか愛着のある響きだ。この音はぼくの場合はいつも若かった日々の記憶と結びついている。

 ケニー・ドーハムにJ.R.モンテローズという、二流扱いのフロントだが、温かい人間味のある音を奏でる。ケニー・バレルのギターにボビー・ティモンズのピアノ、これも素敵な脇役である。

 曲がまたまた。「ラウンド・ミッドナイト」に「チュニジアの夜」、「ニューヨークの秋」と、恥ずかしくなるほどの定番曲が並んで楽しませてくれる。残り3曲はリーダーであるケニーの作。急速調でありながら哀愁スパイスを振ってある「メキシコ・シティ」を始め、何となく、才能より人柄を思わせるようなオリジナル曲が楽しい。

 ああ、ブルーノートってこんな響きだよなあと、ぼくは安い発泡酒を舐めながらノスタルジックに思った。「中年や遠く実れる夜の桃」。西東三鬼の俳句を思い出した。
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by pororompa | 2010-02-06 22:38 | 音盤的日々 | Trackback | Comments(0)

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