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semスキン用のアイコン01 【音盤的日々 248】 浅川マキ / MAKI VI semスキン用のアイコン02

  

2010年 01月 18日

e0006692_1959681.jpg 今日もいろいろあった。いろいろあった日だが、もうそれはいい。「浅川マキが死んだ?」 ヤフー・トップなんて似つかわしくないところに書き出された文字が、目に飛び込んで来た。

 キヨシローならみんなが追悼してくれただろう。高田渡や加藤和彦だってふさわしい弔辞をたくさん浴びていた。でも浅川マキはどうだろうか。「その3人よりも、マキはもっとすごいんだ」と叫んでみたい心境だが、寂しくこの世から居なくなるのが、この人には似合っているのか。

 名古屋「ジャズ・イン・ラブリー」の三日連続ライブの最終日に来なかったという。行ったらホテルに倒れていたという。伴奏していたピアニスト渋谷毅のブログに、直前の様子についての書き込みがある。「一昨日、昨日(1/15、16)と無事終わって今日が最終日。初日、マキさんは寝不足で体調がよくないといっていたけれど、はじまればいつものマキさんで、そんなことはまったく感じられない。」とある。「寝不足で体調がよくないといっていた」というのが、今思うと予兆だったのだろう。

 ラブリーか。若い頃よく行ったあのラブリー・・・。あれが浅川マキの最後のステージの場所だったというわけだ。死の寸前まで全力で歌っていたに違いない。
 
 淹れたてのコーヒーの泡立ちを見ながら、「わたしの金曜日」を聴く。山下洋輔のちょっと調律が狂ったような感じのピアノが絡む。これもライブだ。この香り、この音。いつだって、別世界に連れて行ってくれる。しばしこの世界に入り込もう。

 ニーナ・シモンの「ジン・ハウス・ブルース」。「近寄らないでよ、わたしの側に・・・」。この人は有名曲を取り上げる時でも、自分で詞を書いている。「詞」ではなく「詩」だと言っていたという。それでいて、元の詞を尊重している。

 書き込みで教えに来てくださったOWARIYA氏の店の、「エンディング・テーマ」だった「今夜はおしまい」が鳴り渡る。それもいいが、次のバラード「戸を叩くのは、誰」が絶品だ。ことに、「寂しいー 雨が降っているー」というところが何とも言えない。雨の日になるとよく口ずさむ。

 浅川マキは曲も積極的に書いているが、この歌に限らず佳曲が多い。これから末永くカバーしてほしいし、トリビュート盤を出すべきである。埋もれてほしくない。深みを持った、ほんまもんの歌である。

 黒ずくめの歌手、浅川マキ。でもぼくは、いつだってこの人から暗さは感じなかった。この人の歌から感じられるのは、「温かさ」や、大人の女の「優しさ」だった。合掌。
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YouTube 浅川マキ「戸を叩くのは、誰」

by pororompa | 2010-01-18 19:57 | 音盤的日々 | Trackback | Comments(2)

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Commented by noanoa1970 at 2010-01-19 15:38
小生は紀伊国屋ライブを聞きました。
メジャーではなかったけれど、偉大な存在でした。
またメジャーは、アンダーグラウンドという言葉のように、彼女にはふさわしくないから、それでいいのだ・・・と思います。
Commented by pororompa at 2010-01-19 19:28
それでも、例えばnoanoaさんのように、マキの業績を正しく評価したサイトは貴重だと思います。偉大な存在が風化しないように、盛り立てていきたいですね。