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semスキン用のアイコン01 【音盤的日々 236】 武田和命 / GENTLE NOVEMBER semスキン用のアイコン02

  

2009年 08月 28日

e0006692_21381423.jpg 暑いことは暑いのだが、かすかに秋の気配の漂ってくる8月の終わり。その夕暮れに、届いたばかりのこのバラード集を聴く。「ノヴェンバー」にはまだ遠いが、気分的にも風景的にもこの音は合っている。

 1979年の録音の復刻CDだ。プロデュースしてピアノを弾いているのは山下洋輔。ドラムは森山威男、ベースは国仲勝男のワンホーン・カルテットだ。山下の久々の新刊文庫本「山下洋輔の文字化け日記」を読みながら聴く。山下の文章には昔ほどのハチャメチャな勢いはないが、それなりに面白い。

 コルトレーンの名盤「バラード」を意識した、と言うより、デディケイトした作品である。ネット上では、概ね好感を持たれているようだし、絶賛されている方もいる。武田が、その実力にふさわしい評価を受けないまま世を去ったことも関係しているのだろう。

 ただ、ぼくは、率直に言って「バラード」と比べるのは酷なような気がした。もちろん、趣味のよいアルバムである。買ってから続けて何度も聴いている。決して武田が力が足りないと言っているのではなく、「バラード」が凄すぎるだけなのだ。カズや俊輔をペレやマラドーナと比べるようなものだ。それから、本人の作だという⑥「Our days」などは、「バラード」の「Too Young to go steady」に酷似したりしているので、ちょっと興醒めしてしまったりした。ピッチの悪さも時々気になる。

 だが、繰り返すけれども、比べる相手が悪いのであって、十分なクオリティを持った、趣味のよいバラード集であることは間違いない。明確な一つの性格を持ったアルバムは、必ずそれでなくてはというような時がある。この「枯淡のバラード集」を、セプテンバーにも、オクトーバーやノヴェンバーにも、また聴き直すことになるだろう。
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by pororompa | 2009-08-28 22:33 | 音盤的日々 | Trackback | Comments(0)

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