ぽろろんぱーぶろぐ

pororompa.exblog.jp

ブログトップ | ログイン

semスキン用のアイコン01 【音盤的日々 223】 THE MODERN JAZZ QUARTET WITH LAURINDO ALMEIDA / COLLABORATION semスキン用のアイコン02

  

2009年 04月 18日

【音盤的日々 223】 THE MODERN JAZZ QUARTET WITH LAURINDO ALMEIDA / COLLABORATION_e0006692_2135260.jpg 日が燦々と降り注いでいた。部屋の中も、おっと驚くほど明るかった。そんな春の日中はジャズが似合わない。だから一日モーツァルトを流していた。花粉の季節は何とか過ぎたようだ。家庭訪問を前にして、これから教員仕事も一息つく。くたくたになった一週間の疲れを癒そう。

 Jリーグをテレビで2試合観たが、一点もゴールを見なかった。サッカーもこれでは野球以上の人気はなかなか得れないなと思いながら、またPCとオーディオの部屋に戻った。まだ昼間の温かさは残っていたけれど、夜になったらジャズを聴く気も起こってきた。昼間CDで注文しようかと思ったこのアルバムを取り出した。

 結局注文はしなかった。LPであるものは、新鮮味がなくてなかなか買う気にまではなれない。ただそのCDは、後半に「ポギーとベス」をおまけに付けていたので考えたのだった。どちらも、出した時期が悪かったのか歴史的名盤の称号を授かっていないが、昔からぼくの愛聴盤である。

 このアルバムが話題になることがあっても、たぶんB面の「アランフェス」や「ワン・ノート・サンバ」だろう。でもぼくは、ジョン・ルイスの書いたA面の3曲が好きだ。「シルヴァー」「トリエステ」「ヴァレリア」と題されている。特に3曲目の「ヴァレリア」が素晴らしい。ジョン・ルイスという人は確かにクラシック趣味が度が過ぎる面もあったし、ピアノ奏者としてもたどたどしいけれど、いい曲を書いたことはもっと評価されていいと思う。ミルト・ジャクソンがいなかったらMJQじゃないけど、ジョン・ルイスがいなくてもやはりMJQじゃない。

 B面の「アランフェス」はジャズとしては異例なほど原曲に忠実だ。もっともそれはジョン・ルイスにとってではないけれど。ギターもクラシック出身の人なので、これをやるために呼ばれたという感じもする。バッハのフーガも違和感ない。ルイスとクラシックとボサノバと。そこにブルージーなミルトが、どんな気持ちでやっていたのか、逆らうでもなく流麗で哀感溢れる金属音を響かせる。
【音盤的日々 223】 THE MODERN JAZZ QUARTET WITH LAURINDO ALMEIDA / COLLABORATION_e0006692_224736.gif

by pororompa | 2009-04-18 22:04 | 音盤的日々 | Comments(3)

Commented by Owariya 1975 at 2009-04-19 11:03 x
ふむふむ、MJQとLAURINDO ALMEIDAのコラボか……。
私にとってはLAURINDO ALMEIDAは、ボサノバの人なんだけど、ここではクラシック風にやってるの?
とはいっても、ロドリーゴのConcierto de Aranjuezをボサノバでやれというのは無理だわな。(やればラウンジかB級作品になるのは明白)
LAURINDO ALMEIDAの名前を見て、名作『サミーとギター』を思い出してしまったのでつい書き込んでしまいました。:-)

Commented by pororompa at 2009-04-19 12:43
アルメイダさんは、元々はクラシックの人みたいですね。ブラジル出身なんでまあ、ボサノバもやると。それでジャズにも興味を持ってアメリカに来たと、いうような人らしいです。だから「アランフェス」はほとんど原曲のままで、途中でオーケストラが入ってくる所を、ミルト達がせぇーので「タカターン!」とか叩いたりしてます。「アランフェス」をボサノバでやれというとジム・ホールのCTI盤を思い浮かべますが…。あれもまあ、別モンですけど、気持ちいいですね。
『サミーとギター』のサミーというのはデイビスJrですか。なんか昔聴いた記憶がありますが、持っていません。
Commented by Owariya 1975 at 2009-04-19 18:59 x
――やればラウンジかB級作品になるのは明白――と書いたけど、そうそうexcept one by Jim Hall でしたね。
あれは、いいアルバムでした。
CTIでもかなり上位に位置するヒット作だったのではないでしょうか。

『サミーとギター』は、原題を Sammy Davis, Jr. Sings and Laurindo Almeida Plays といって、文句なしの名盤です。
Retern to foeverをそのまま時間をずらしたような、夕焼けの海にカモメが飛んでいるジャケットも秀逸でした。
LPはあるんだけど、いったい何処にしまったものやら……(^_^;